介護職に従事する人は、利用者と長い時間を一緒に過ごす事が一般的ですが、多くの利用者に高い満足度で暮らしてもらえるようにするためには、接遇力を日常から高めておく必要があります。接遇は、おもてなし能力とも呼ばれており、相手の気持ちに寄り添った介護・言葉遣い・挨拶・作法を心掛ける事が大切です。社会人になって初めての職場が介護事業所の場合は、どのような形で利用者に接すれば良いかがわかりませんが、その不安を解消してくれるのが接遇マナー研修です。この研修は、事業所スタッフ全てが参加して接遇マナー向上に努めることから、講師からの話を聞けることに加えて、介護経験豊富な先輩方からもアドバイスをもらうことができます。
ただし、研修では話を聞くだけで効果が限定的になってしまうことが少なくありません。利用者の気持ちに寄り添ってもらうために、介護士が接遇スキル向上策を発表することや、利用者の満足度をどうすれば高めることができるかの意見を出し合うこともあります。更に、接遇研修は実際の現場で活かせるように模擬訓練を実施する事業所もあるので、自分の接遇力向上のために積極的に訓練に取り組んでみましょう。訓練の場であっても実際の現場をイメージし、利用者の目線に沿った姿勢で臨む事が接遇力のスキルアップにつながります。
また、先輩や講師からの改善点などのアドバイスも重要になってくるので、大切だと思ったことはメモや箇条書きにしておくと、研修後に何度も振り返る事ができます。